雑記 Notes

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『沈める寺』を読む

新聞の書評で面白そうだったので、木崎さと子『沈める寺』を読んでみた。 話は最後が急展開すぎて「え?」という感じだったが、北陸にある地方都市の浄土真宗の寺が舞台であることが興味深かった。 登場人物の一人、寺の住職の妻である祐子は、やはり浄土真...
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『ホモ・サピエンスの宗教史 宗教は人類になにをもたらしたのか』を読む ③ 

宗教の原初形態 共同性を産出し、共同であることの喜びを表出するもの 儀礼を通じて身体的能力と精神的能力を開発するもの 自然環境や地域性、宇宙全体のリズムに深く結びつき、地域の中に根付かせるもの 世界宗教の登場 身体性と欲望は悪の第一原因とさ...
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『ホモ・サピエンスの宗教史 宗教は人類になにをもたらしたのか』を読む ② 仏教

インド宗教 インド古代の聖典「リグ・ヴェーダ」は紀元前1500~1000年までに成立→多神教の宗教観 紀元前1000年以降「後期ヴェーダ時代」 紀元前600年以降「十六大国時代」…都市化、社会の階層化が進み祭司ブラーフマナの権威が高まった ...
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『ホモ・サピエンスの宗教史 宗教は人類になにをもたらしたのか』を読む ① ユダヤ教とキリスト教

『ホモ・サピエンスの宗教史 宗教は人類になにをもたらしたのか』(竹沢尚一郎)は人類学の観点から宗教を考察した書。 『宗教の本性 誰が「私」を救うのか』(佐々木閑)はユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』をテキストにしていたカルチャーセン...
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『宗教の本性 誰が「私」を救うのか』を読む 

いままで読んできた本で、自死を肯定的に扱ったものは見たことがないように思う。 だが、この本の著者である佐々木閑氏は、自死は仏教の説く2つの悪(世俗的な悪、仏教的な悪)のどちらにもあてはまらないから、仏教では自死は悪ではないという。 自死した...
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『完本 仏像のひみつ』を読む 

『完本 仏像のひみつ』山本勉 この本は子ども向けに仏像について解説した本ですが、仏教について学ぶのにもとてもわかりやすい本になっています。 今まで、仏像を見るときに、顔がどうとか美的な面ばかり見て、どういう役割を持つ仏なのかとかあまり気にし...
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サイト移転と手直し

自分のサイトがたまたまGoogleの検索結果に出てきたとき、意図していないおかしな表記になっているのを何度が目にしていたので、サイトの構造が原因かなと思い、整理することにしました。 私の運営しているサイトは  とそのサブディレクトリかサブド...
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『神と仏の出逢う国』を読む ③

『神と仏の出逢う国』鎌田東二 伊勢神道 伊勢神宮 内宮 天照大神…皇祖神、日の神信仰 外宮 豊受大神…もともと丹波で祀られていた食物神を勧請 外宮神学 外宮の神の神格こそが神々の中の一等根源の神である 祭祀一族である渡会氏が発信したので、渡...
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『神と仏の出逢う国』を読む ②

『神と仏の出逢う国』鎌田東二 ブッダの仏教 バラモン教の世界観(階級主義、血統主義、呪いや占い)を否定。生まれでなく行為が大事。 ブッダの「悟り」…「無我」「無常」「縁起」「空」 人間は一般的に物事を実体としてとらえ、それに執着するところに...
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『神と仏の出逢う国』を読む ①

『神と仏の出逢う国』鎌田東二 神道 「神=かみ」とは、神性、神威、神格、霊性、霊威、霊格を総称する「神聖フォルダ」。 すごいと思えるものはなんでも「神」になりうる。 自然現象、自然物を対象とする自然神 動物を対象とする動物神 神功皇后や菅原...
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長野旅行 ③ 松本市美術館

草間彌生は松本出身ということで、松本市美術館はまるで草間彌生美術館かと思われるようなフィーチャーっぷりだし、市内を草間彌生がデザインしたクサマバス「水玉乱舞」号が走っています。 バスは移動中に運よく、何度が目にすることができました。 松本市...
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長野旅行 ②

マツモト建築芸術祭 下町会館 青木悠太郎 マツモト建築芸術祭 割烹 松本館 青木悠太郎 割烹松本館は1890年創業の老舗料亭で、建物の一部は国の登録有形文化財になっています。 作品は大広間『鳳凰の間』を使って展示されていました。 この建物に...
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長野旅行 ①

コロナが流行してからというもの、長いことどこにも行ってなくて、ようやくそろそろと出かけてみたのが、長野県松本市。 今回の旅行のお目当てはマツモト建築芸術祭2023です。 会場は約20ヶ所、そのほとんどが松本城近辺でコンパクトにまとまっていま...
美術展 Art exhibition

恐ろしいほど美しい 幕末土佐の天才絵師 絵金

恐ろしいほど美しい 幕末土佐の天才絵師 絵金  あべのハルカス美術館 最近気になっていた絵金、ほとんどの作品が高知県にあるので二の足を踏んでいましたが、あべのハルカスで高知県外では約50年ぶりの大規模展をするというので、行ってきました。 あ...
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四国遍路

『内澤旬子の島へんろの記』を読んでから、お遍路さんに興味がわいて、ほかの人の体験記もいくつか読んだりしてみた。 『旅の手帖 5月号』でも四国特集でお遍路のことがとりあげられていたが、胡光四国遍路・世界の巡礼研究センター長の「知らなかった…!...
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京都旅行 ② 

1日目も雲行きが怪しかったけど、なんとか降らずにもってくれたという感じでしたが、2日目は朝から雨。 まずは泊まったホテルの近くの建仁寺へ向かいました。 お寺に近づくにつれて合羽を着た交通整理員が増えてきて、これはまさか…と思っていたら、なん...
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京都旅行 ① 

九州の帰りに1泊2日の京都の旅。 1日目はまず京都駅から宇治へ。 駅から平等院までの表参道には宇治茶の老舗がずらりと店を構えています。 駅前にあるお茶の壺の形の郵便ポスト 平等院は入り口で拝観料を払うのですが、鳳凰堂の内部を見るチケットは、...
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『同時代禅僧対談<問い>の問答』を読む

『同時代禅僧対談<問い>の問答』は南直哉さんと玄侑宗久さんの対談。 禅僧でも南さんは曹洞宗、玄侑さんは臨済宗で、結構違いがあるらしい。 異界 玄侑:平安時代以降の浄土思想では「浄土に往く主体を認めている」 南:親鸞聖人の「自然法爾」。最晩年...
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新しいサイトの記事がインデックスされてなかった

ストックフォトのボツネタを公開する場として始めたhana-to-pan、しばらくたつのに検索流入がないので、Google Search Console(サーチコンソール)をチェックしてみたら、なんとほとんどのページがインデックスされていませ...
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Bardに岩佐又兵衛について尋ねてみた

Googleの会話型AIサービス「Bard」も利用できるようになったので、ChatGPTと比較すべく、同じ質問をしてみました。 Q.岩佐又兵衛の絵巻について 岩佐又兵衛(いわさまたべえ、1578~1650)は、江戸時代初期に活躍した画家です...