乗興舟 (Happy Improvisations on a Riverboat Journey)3


伊藤若冲 乗興舟


伊藤若冲 乗興舟


伊藤若冲 乗興舟

伊藤若冲 乗興舟


伊藤若冲 乗興舟

作品詳細

  • Title:乗興舟 (Happy Improvisations on a Riverboat Journey)部分
  • Date:1767
  • Medium::紙本拓版 1巻
  • Dimensions:28.7×1151.8cm

作品解説


水光 夕日を含み
樹色 春烟を帯ぶ

(水面には夕陽がきらめき、
木々は春の靄に包まれている)

布帆 去鳥の外
茅屋 疎林の間

(飛び交う鳥の向こうに白帆が見え、
森の奥には田舎家が見える)

鳥飼


山色 高低ありて蒼靄遠く
人家 断続して炊烟 閒なり

(高低の山並みに蒼い靄が
いっそう遠くに見え、
とびとびに建つ人家からは
炊事の烟が静かに立ち上る)

達堂


長空と積水と
一望すれば総て悠然

(上には大空、
下には水面が広がっていて、
どこを眺めても
さえぎるものとてない)


行々何れの処の客ぞ
酒を売るの家に逢ふを待つ

(どこから来た旅人か、
一杯呑ませる店を探している)


落日 西風起り
相呼べば席を揚げて来る

(日が沈みかけて
西風が吹き始め、
岸辺の人が船頭に声をかけると
帆を上げて舟を寄せる)

※漢詩の現代語訳は『若冲ワンダフルワールド』に拠っています。

タイトルとURLをコピーしました