作品詳細
- Title:仙人掌群鶏図 Saboten Gunkei-zu(Cuctus and Fowls)
- Date:天明9年(1789年)
- Dimensions:各177.2×92.2cm
- Medium:紙本金地着色 襖六面
- Collection:西福寺
作品解説
大阪・西福寺(さいふくじ)の本堂を飾る襖絵で、左右3面に10羽のニワトリと7羽のヒヨコが描かれています。
画面の両端から伸びるサボテンの緑、岩の青、ニワトリの赤が金地に映え、ニワトリのポーズと構図は、ダイナミックさと安定感を同時に感じさせる画面になっています。
西福寺の檀家であった薬種商、吉野家からの依頼で、若冲はこの寺に半年ほど滞在して制作したといわれています。吉野家は珍しい動植物を収集していたので、サボテンは吉野家の植物園で見た可能性があります。前年の天明の大火で住居を失った若冲は、一時期大阪に滞在したと考えられています。
款記に「斗米菴米斗翁行年七十五歳画」とありますが、還暦後は改元ごとに1歳加算していたとする説に従えば、天明9年の作ということになります。印は「藤女鈞印」(白文方印)、「若冲居士」(朱文円印)。