作品詳細
- Title: 老松孔雀図 Rosho Kujaku-zu(Old Pine Tree and Peacock)
- Date:宝暦7年(1757年)頃 – 宝暦10年(1760年)頃
- Dimensions:142.9×79.6cm
- Medium:絹本着色 一幅
- Collection:宮内庁三の丸尚蔵館
作品解説
「花の王」といわれるボタンのあいだから突き出ている岩の上に、白いクジャクが片足で立ち、背景には老松の枝が右から左上にのびています。
クジャクは毒蛇や毒虫を食べる吉鳥として、仏教では孔雀明王として神格化されています。老松孔雀図は老松白凰図と対になっているとされていますが、通常は白くないホウオウが白鳳で描かれ、この作品のクジャクも普通のクジャクではなく、シロクジャクとなっています。
クジャクの羽は、裏彩色に胡粉と黄土、表からは胡粉を使用して細部まで描かれています。クジャクのポーズは、相国寺伝来の中国・明時代の宮廷画家である林良の『鳳凰図』を左右反転したものです。
大典の「藤景和画記」では「芳時媚景(ほうじびけい)」と題されています。
款記は「居士若冲製」、印は「汝鈞」(白文方印)、「若冲居士」(朱文円印)。