作品詳細
- Title:梅花小禽図 Baika Shokin-zu (Plum Blossoms and Small Birds)
- Date:宝暦8年(1758年)
- Dimensions:142.8×79.7cm
- Medium:絹本着色 一幅
- Collection:宮内庁三の丸尚蔵館
作品解説
大典の「藤景和画記」では「碧波粉英」と題されています。
款記は「宝暦己卯仲春若冲居士製」、印は「汝鈞」(白文方印)、「若冲居士」(朱文円印)。
款記のある作品中、最も早い宝暦8年(1758)春に制作された作品。小波たつ川辺にせり出すように横斜する満開の白梅の古木に8羽のメジロが遊ぶ。無数の梅花は表面に、あるいは表裏両面に薄く胡粉を施し、開花した梅花の蕊には中心を含む緑色の5つの点と25~30前後の黄色い点を描いている。緑色はいわゆる緑青で、中心の1つにはさらに染料の緑色を、黄色はすべて胡粉に染料の黄色を施す。無数の花にこの細緻な表現を行っていることに驚嘆する。また背景は裏面からの彩色によってほぼ3部分に塗り分けて明度差をつけている。
『若冲ワンダフルワールド』
『若冲ワンダフルワールド』