恐ろしいほど美しい 幕末土佐の天才絵師 絵金 あべのハルカス美術館
最近気になっていた絵金、ほとんどの作品が高知県にあるので二の足を踏んでいましたが、あべのハルカスで高知県外では約50年ぶりの大規模展をするというので、行ってきました。
あべのハルカス自体も初めてで、エレベーターのサイズにびっくり。
どこかの小学校が見学に来ていましたが、1クラス分の子どもが余裕で乗れる大きさです。
展覧会ですが、絵金の知名度が上がっているせいか立地がいいせいか、割と混んでいました。
地元の夏祭りの際には、今でも蠟燭の明かりとともに芝居絵屏風を並べたり、絵をはめ込んだ山門型の台提灯をしつらえる形で鑑賞しているそうです。
芝居絵屏風は絵馬提燈から絵金が発案した新しい形態で、人気が出て土佐各地から注文が殺到したとか。
第47回土佐赤岡絵金祭り
えっ、本物をむき出しで外に飾ってるの?レプリカじゃなくて?と思ってしまいますが、そもそも芝居絵屏風も絵馬提灯も本来は消耗品で、毎年燃やされるものだったそうだから、こうして取っておいて毎年飾ってもらえるだけマシ?
この展覧会でいいなと思ったのは、現地の展示方法を忠実に復元した展示が何点もあったこと。
会場はまさにお祭りのときの見世物小屋かお化け屋敷と同じ雰囲気。
非日常的な空間にぴったりのおどろおどろしい残虐な場面が並んでいます。
香美市土佐山田町・八王子宮の「手長足長絵馬台」もありました。
暗い屋外で見るのが前提だったためか、色彩がドギツイ。
ちょっと見る分には楽しめますが、これだけの量の作品を見ると、最後にはちょっと食傷気味になりました。
天才絵師・絵金の血みどろ絵が夕闇に浮かぶ「土佐赤岡絵金祭り」を巡ろう(進行:橋本麻里)【ニコニコ美術館】