「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」2017年9月6日(水)− 10月23日(月)千葉市美術館
鈴木春信の作品は、8割以上が海外にあり、なかなか日本で見ることができません。今回の展覧会は、世界一の春信コレクションを所有するボストン美術館から里帰りした作品によるもの。点数も150点以上と多く、充実していました。
Capter1 絵暦交換会の流行と錦絵の誕生
明和初期、武士や裕福な商人をメンバーとする趣味のグループで絵暦を交換することが流行し、春信はその作画を手がけました。
夕立 A Young Woman in a Summer Shower
「夕立」では洗濯物の模様に「大二三五六八十 メイワ二」の文字、女性の帯に「乙トリ」とあり、明和2年の絵暦ということがわかります。
「伯制工」はこの絵暦の注文主の名前で、右にそれよりも小さく絵師、彫師、摺師の名前が入っています。このように摺工の名前が作品に入っているのは、春信の絵暦からだそうで、摺工がきちんとした職業になったのは、多色刷の錦絵の誕生と同時期らしい?
Capter3 江戸の恋人たち
寄菊 夜菊を折り取る男女 On the Subject of Chrysanthemums (Kiku ni yosu), from an untitled series illustrating poems on various themes
春信の作品は黒背景のものが特に好きなのですが、今回の展覧会にもありました。
菊を手折ろうとする男に手燭をかざす女。