「Expresii」を使うようになってから、このソフトで字が書いてみたくなり。
書の関係の書籍を以前全部処分してしまったのが、悔やまれます。
『五體字類』『新書道字典』あたりがまた欲しいなぁ~と思っていたら、『五體字類』は著作権切れということで、ネット上で公開されていました!
五體字類
白川静先生の『字統』も、一時期は毎日のように手に取っていたのですが、重いのでだんだん本棚の置物になり(笑)
いつか手放してしまったのですが、文字を書くならまた読みたい!ということで、今回はハンディな『常用字解』を購入しました。
ところで、『五體字類』について調べていたら、ある書道家さんのサイトに行き当たり、ちょっと驚いたことが。
TVの書のイベントで、優勝校の書いた字の書き順が違っており、論外だという内容でした。
「正しい筆順」てなんでしょうね。
旧文部省が昭和33年に刊行した『筆順指導の手びき』?
あれは一人の書家の行書寄りの癖が多分に反映されたものだとか。
「正しい筆順」の一つ、ぐらいの位置づけで、金科玉条とするべきではなさそうです。
文化庁の文化審議会漢字小委員会は、2015年10月に「とめる」か「はらう」かなど、細部にこだわって正誤を判断せず、多様な字形を認めるべきだとする指針の中間報告案をまとめました。
「正しい筆順」は文字を早く、美しく書くためのものなので、普段はそれに則って書くと間違いないでしょう。
ですが、いい字を書く可能性を筆順のために捨てるのなら、本末転倒な気すらしますね。
漢字をいつまでも忠実に書き写していたなら、日本人はいまだに仮名(=ひらがな・カタカナ)を持たずに、真名(=漢字)しか使ってなかったはず。
これまでの文献の文字を見ると、現代はやかましく言い過ぎな気がします。
先日、著作を読んだ井上有一は「筆法とか書法とかややこしいことは犬に食われてしまえ」という考えの持ち主で、「貧」の字を下から書いたりしていたそうです。