三 | 弐 | 壱 |
六 | 五 | 四 |
作品詳細
- Title:女織蚕手業草 Women Engaged in the Sericulture Industry (Joshoku kaiko tewaza-gusa)
- Artist:喜多川歌麿 Kitagawa Utamaro
- Dates:1798–1800
- Dimensions:大判 Vertical ôban
春章・重政の「かゐこやしなひ草」から約30年後に歌麿が描いた養蚕の絵です。同じく12枚の揃いもので、描かれている作業も同じ内容です。歌麿の方は、上部の説明文のある雲状の部分が「壱」からつながるようになっています。
≪上部に書かれた説明文≫
壱
蚕種の紙に産み付けたるが三月中気穀雨前後に生まれ出るをかへるといふなり 既に帰り出て一番二番などゝ別ち折敷ヘ入 桑の葉をこまかにきざみあたふるなり これを黒子とも壱つずへともいふなり
弐
蚕わづらひなやむ事四度あり是を眠ともよどむ共いふ すべてやすみの時は桑をあたふるに是加減有
三
蚕三度の休の後桑をくるゝの図 次第に大きになりますます多くなる故 外の竹箔やう乃ものにうつし桑の葉を割み製するにいとまなし
四
蚕四度めの休 大眠の図 にわの休とも云 追付起出べき時をうかゞひ其用意をなす体なり
五
大眠起して後桑の葉を製する図 大眠起して後桑をくるゝ事まへまへよりハ多きゆへ 桑の葉を採製するにいとまなくいそがしき体なり
六
蚕まゆを作る図 はい子といふ 広きふたの類に椎柴などの物を敷入て ひきりたる蚕を置てわらをおゝいにしてまゆを張すなり 四五日もして後まゆを一つつゝもぎはなして取なり まゆ張物を簇(ぞく)といふなり