なぜ整形外科に行く前にカイロプラクティックや整体に行ったかというと、世の整形外科は画像を見て診断するだけで、投薬以外何もしてくれないという体験談があふれていたからです。
でもここまで腰痛が長引くのは初めてだったので、一度きちんと診てもらった方がいいと思い、6月中旬にMRI検査ができる病院に行きました。
行ったのは大学の系列の病院で、最初に窓口で「よそにかかっていてうちに来たんじゃないですね?」と訊かれました。そういうことがよくあるからでしょうか?
担当は研修医かな?という感じの若い先生。レントゲンでは骨に加齢による変形はあるものの、「すべり」など痛みの原因になるようなものはないということで、痛み止め、湿布、漢方薬が出されました。MRI検査の予約をしましたが、混んでいて、1か月後しかとれませんでした。
この頃は腰痛よりも坐骨神経痛に悩まされていて、排便時にあまりの痛さに飛び上がることもありました。
7月中旬のMRI検査の結果は、椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症。4カ所ヘルニアがあり、そのうち1カ所で脊柱管が狭くなっていました(中等度)。骨粗鬆症も疑われて骨密度の検査をしたのですが、そちらはまったく問題なしでした。先生のすすめで、薬と並行してリハビリをしていくことになりました。
腰が痛くなってから、自分で症状と照らし合わせて椎間板ヘルニアと診断していたのですが、脊柱管狭窄症という病名は全く頭にありませんでした。調べてみたら、脊柱管狭窄症はヘルニアと違って一度なったら治るということはなく、進行するだけの病態とわかり、けっこうガックリきました…(とはいえ、ヘルニアが原因で狭窄している場合は、ヘルニアがなくなれば治る可能性もある?)
それからは腰痛、ヘルニア、脊柱管狭窄症などをネットで検索する日々。アリナミンメディカルゴールドがいいと言われればすぐ飲んでみるし、関係する筋肉を調べて(約30ほどもありました)、効くというストレッチ、筋トレを片っ端からやりました。
腸腰筋、腰方形筋、多裂筋、脊柱起立筋など、いままで聞いたこともない筋肉をたくさん覚えました。下半身ばかりかと思いきや、意外と上半身の筋肉が多いのが驚きでした。
そのおかげか、しばらくすると薬に頼らなくても日常生活を送れる程度に症状が軽くなりました。病院のリハビリは理学療法士さんの指導でやっていましたが、家でもできることばかりなので、一旦治療は終了としました。
この間、医師も理学療法士も、一度も私の体に触れることはありませんでした。
でも、50歳以上の一般の人を無作為にMRI検査したら約8割の人に中等度以上の脊柱管狭窄があったが、症状があったのは1割強だったという調査結果が示すように、「脊柱管狭窄=腰痛や坐骨神経痛の原因」というわけではないのです。
『腰痛がたちまち消える3秒ストレッチ』という本の著者の神田良介先生は「しっかりと身体を診て、触ってみなければよくならない」「触らなければどこを治療すべきかわかりません」と書いています。神田先生は腰痛の原因は筋腱膜の過緊張が原因で、筋腱膜をゆるめれば腰痛は治ると言っています。
私の担当医は、MRI検査でわかった異常を原因にあてはめるだけで実際の身体を診ようとしないので、これ以上通っても無駄だなという気がしました。




