作品詳細
- Title:其玉画譜 15 芋の葉の露と露草 Book of pictures 15 The dew of the leaf of taro
- Artist:中野其玉 Nakano Kigyoku
- Dimensions:28.3×19.2cm
- Medium:一冊 木版多色刷り Multi color woodblock printing
- Date:明治34年 1901
- Owner:個人蔵 Private collection
「芋の葉の露」は秋の季語「七夕」の傍題。旧暦7月7日は太陽暦では8月中旬にあたります。
里芋の葉に溜まった夜露は、月からこぼれ落ちた神様の水であり、七夕にそれを集めてすった墨で文字を書くと字がうまくなるといわれていました。
「芋」「露」もそれぞれ秋の季語ですが、「芋の葉の露」はこれで一つの季語という扱いなので、“季重なり”にはなりません(ちなみに「芋の露」は「露」の傍題。「芋の露連山影を正しうす」飯田蛇笏)。
露草を描いたのは露にひっかけた洒落でしょうか?
余談ですが、TVなどで旧暦の行事や二十四節気などを、新暦で換算もせずに紹介しているのには、いつも違和感を覚えます。