作品詳細
- Title:黒の正方形
Black Square
Чёрный квадрат - Artist:カジミール・マレーヴィチ
Kazimir Malevich
Казимир Малевич - Date:1914-1915
- Dimensions:79.5×79.5cm
- Medium:油絵、カンヴァス
- Collection:トレチャコフ美術館
作品解説
「黒の正方形」は、「0.10」展にほかのシュプレマティズム作品と一緒に出品され、家々でイコンがおかれる「聖なる隅」に展示されました。マレーヴィチは、アレクサンドル・ベヌアに宛てた手紙の中で、「黒の正方形」は“我々の時代のむき出しで額縁のないイコン”と定義しています。
「0.10」展に向けて、マレーヴィチは以下のような宣言をしています。
「わたしは形態のゼロのなかで変身し、アカデミックな芸術の掃き溜めから抜けだした。・・・新しい絵画のリアリズムであるシュプレマティズムの形態は、まさに無から生じた形態による構築というものを証している」(「立体主義、未来主義からシュプレマティズムへー絵画のリアリズム)
この作品は何かを抽象化したり再現したものではなく、それ自体として存在する無対象絵画です。
時間の経過とともに、絵の表面にヒビ割れが生じたことにより、黒の下に赤や青の彩色や描線のあとがあることが判明しています。