作品詳細
- Title:果物籠
- Artist:ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ
- Date:1596年
- Dimensions:46×64.5cm
- Medium:油彩、カンヴァス
- Collection:アンブロジアーナ絵画館、ミラノ
作品解説
西洋絵画の伝統においては、もっとも価値が高かったのは歴史画、宗教画であり、『果物籠』のような静物画は価値が低いとみなされていました。しかし、カラヴァッジョは「静物を描くのは人物を描くのと同じ価値がある」と考えていました。
『果物籠』は美術史上最初の静物画ともいわれています。
カラヴァッジョの修行した北イタリアのロンバルディア地方では、アルプス以北の写実的で精緻な描写の影響がありました。
新鮮な果物と虫に食われた果物、生き生きとした葉としおれた葉の対比が、この世のむなしさ=「ヴァニタス」を示しています。