作品詳細
- Title:アテネの学堂
- Artist:ラファエロ・サンティ
- Date:1509-1510年
- Dimensions:577×817cm
- Medium:フレスコ
- Collection:ヴァチカン宮殿 署名の間
作品解説
ヴァチカン宮殿には、「ラファエロの間」と呼ばれる4つの部屋(「署名の間」「ヘリオドロスの間」「火災の間」「コンスタンティヌスの間」)があります。
『アテネの学堂』は、その中の「署名の間」に描かれています。
「署名の間」の壁の四方には、神学、法学、哲学、詩学をあらわす壁画が描かれています。この『アテナイの学堂』は哲学を表した壁画の呼称で、そのほかに『パルナッスス山』、『聖体の論議』などがあります。
ラファエロは、サン・ピエトロ大聖堂の建築主任であったドナト・ブラマンテの推薦により、ローマ教皇ユリウス2世からヴァチカンに招かれました。
同じ時期にシスティーナ礼拝堂でミケランジェロが天井画を制作しており、その影響を受けています。
古代の題材、遠近法による構成や巧みな人物配置、ダイナミックなポーズなど、ルネサンスの様式がすべて盛り込まれ、建築とも調和のとれたこの作品は、賞賛をもって迎えられ、ラファエロの地位を確立しました。
中央の奥にいる2人はプラトンとアリストテレスで、それぞれ自分の著書である「ティマイオス」と「ニコマコス倫理学」を持っています。天を指さすプラトンのモデルはレオナルド・ダ・ヴィンチです。
中央手前の頬杖をついている人物は哲学者ヘラクレイトスで、モデルはミケランジェロです。
哲学者ヒュパティアのモデルは、ラファエロの愛人マルガリータともいわれています。
そのほか、ゼノン、エピクレス、ソクラテス、ユークリッド、ピタゴラス、アレクサンダー大王などに混じって、右隅に黒い帽子をかぶったラファエロ自身が描かれています。