帽子をかぶっているのは悪魔。切断された足(「聖アントニウスの業火」=麦角中毒のしるし)
ボスのモチーフが特異なのは、それまでの絵画の歴史でまったく見られたことのないものだから。
ボスの時代は、画家は自分の好きな絵を描くのではなく、注文を受けて、どこかに納めるために絵を描いていたのです。
それでこんなアヴァンギャルドというか、割とぶっとんだ絵を描いて、当時の支配者層に熱狂的に支持されていたというのが、不思議!!
あのガチガチのカトリックだったフェリペ2世も大ファンだったというし(だから「悦楽の園」とかはプラドにある)、謎ですね。
作品詳細
- Title:聖アントニウスの誘惑(中央) The Temptation of St. Anthony (center)
- Artist:ヒエロニムス・ボス Hieronymus Bosch
- Dimensions:131.5×119cm
- Medium:板に油彩 Oil on panel
- Date:1505-10年頃
- Owner:国立美術館、リスボン