フラ・アンジェリコ(Fra’ Angelico)
- 本名はグイド・ディ・ピエロで、フラ・アンジェリコは「天使僧」を意味する通称です。
- サン・マルコ修道院の祭壇画『マエスタ』で、それまでは宙に浮いた形で描かれていた聖人たちが地上に立っている姿を描き、後世の画家に影響を与えた。
生涯
- 1400年頃 フィレンツェ北部フィエーゾレ近郊ヴィッキオのルペカニーニャで生まれる。
- 兄フラ・ベネデットとともにフィレンツェ近郊のフィエーゾレのドミニコ修道院に入門する。
- 1408-1418年 コルトーナのドミニコ会修道院に滞在する。
- 1418-1436年 フィエーゾレの修道院で多くのフレスコ画、祭壇画を描く。
- 1436年 フィレンツェのサン・マルコ修道院へ移る。
- 1445年 ローマ教皇エウゲニウス4世がサン・ピエトロ大聖堂の秘蹟の礼拝堂のフレスコ画を描かせるためにローマへ招く。
- 1447年 オルヴィエートの聖堂で絵画制作を行う。
- 1447-1449年 バチカンに戻り、ローマ教皇ニコラウス5世の要請でヴァチカン宮殿ニッコリーネ礼拝堂のフレスコ画をデザインする。
- 1449-1452年 フィエーゾレ修道院に戻って修道院長を務める。
- 1455年 ローマのドミニコ会修道院で死去。ローマのサンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会に埋葬される。
代表作
- 『フィエーゾレの祭壇画』(1424年 サン・ドミニコ教会、フィエーゾレ)
- 『聖母戴冠』(1430-1432年頃 ルーヴル美術館、パリ)
- 『最後の審判』(1432-1435年 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)
- 『リナイウォーリの三翼祭壇画』(1433-1435年 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)
- 『アンナレーナ祭壇画』(1437-1440年頃 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)
- 『マエスタ』(1437-1446年頃 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)
- 『受胎告知』(1440年代後半 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)
- 『受胎告知』(1440-1455年 プラド美術館、マドリード)
- 『キリストへの嘲笑』(1441-1443年 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)
- 『十字架降下』(1443年頃 サン・マルコ美術館)
- 『聖コスマスと聖ダミアヌスの殉教』(1443年 ルーヴル美術館、パリ)
- 『聖ラウレンティウス伝』(1447-1449年 ニッコリーナ礼拝堂、ヴァティカン、ローマ)
- 『ボスコ・アイ・フラーティの祭壇画』(1450-1452年 サン・マルコ美術館、フィレンツェ)