19世紀 近代2

後期印象派

1880年代になると、印象派の画家たちの結びつきは薄くなり、1886年の印象派展が最後の開催になりました。 モネをはじめとした印象派の画家たちは、純粋な「目」になろうとしました。しかし、後期印象派のセザンヌ、ゴーギャン、ゴッホは、それだけで...
19世紀 近代2

新印象主義

最後の印象派展となった1886年の第8回展では、はじめて参加したスーラやシニャックの絵画が注目されました。 スーラとシニャックは、1884年に開かれた第1回アンデパンダン展で出会いました。 スーラは明確な形態と構成を重視する古典主義的な資質...
18~19世紀 近代1

印象派

印象派の父といわれるマネが描いた「草上の朝食」と「オランピア」は、どちらもスキャンダルを巻き起こしましたが、その明るい画面は多くの若い画家をひきつけました。 19世紀のフランスの画家にとって、サロンは作品を公表できるほとんど唯一の場でしたが...
18~19世紀 近代1

ラファエル前派

1837年、18歳の王女ヴィクトリアが大英帝国女王の位につきます。ヴィクトリア女王は国民に人気がありましたが、1848年のフランスの二月革命はヨーロッパ各地の共和主義に影響を及ぼしました。 イギリスでは革命は起きませんでしたが、美術界ではロ...
18~19世紀 近代1

バルビゾン派

19世紀の前半から半ばにかけて、コローとミレーがフランス美術に新しい息吹をもたらしました。 彼らは現実から多くを学び、戸外での写生によって自然のあるがままの姿を描く技術を習得しました。そのうえで、対立する概念であった自然と人間との関係に対す...
18~19世紀 近代1

写実主義

1789年のフランス革命以後、7月革命と2月革命がおきましたが、いずれも王政を倒し、人民の権利と平等を手に入れることを目指したものでした。共和制の理想を実現しようとする動きは美術にもおよび、サロンにも日常的で現実的なことを題材にする写実主義...
18~19世紀 近代1

プレ・ロマン主義

18世紀のヨーロッパでは、政治・思想・文化などあらゆる領域において、理性と進歩を信じる啓蒙主義の風潮が高まりました。 しかし、世紀末が近づくと、理性の枠内に収めきれない不合理なものや神秘的なものに対する関心が芽生えてきます。 絵画においても...
18~19世紀 近代1

スペインのロマン主義

スペインでは、ゴヤが18世紀から19世紀への架け橋となりました。 ゴヤは王室のタペストリー工場の下絵描きから出発して宮廷画家になり、ロココ風の華麗な色彩と流麗なタッチの絵を描いていました。しかし、病気で聴覚を失い、流行画家から人間の内面を赤...
18~19世紀 近代1

ドイツのロマン主義

19世紀初頭における西欧美術の主流は、古代ギリシャ・ローマを源とし、イタリア・ルネサンスに花開き、フランスに受け継がれる地中海文化圏の伝統でした。 このラテン系民族の美術に比べ、ドイツの美術は宗教改革に続く混乱期以降、きわだった成果がありま...
18~19世紀 近代1

イギリスのロマン主義

イギリスではロマン主義は風景画に現れました。 いまなおイギリス最大の風景画家と称えられるウィリアム・ターナーは、24歳でロイヤル・アカデミー準会員に選ばれて76歳で世を去るまで、イギリス画壇の中心的存在でした。 ターナーは地誌的風景を描く画...