ジョルジュ・ド・ラ・トゥール『大工の聖ヨセフ』

ジョルジュ・ド・ラ・トゥール『大工の聖ヨセフ』

作品詳細

  • Title:大工の聖ヨセフ
  • Artist:ジョルジュ・ド・ラ・トゥール
  • Date:1640年頃
  • Dimensions:137×102cm
  • Medium:油彩、カンヴァス
  • Collection:ルーヴル美術館、パリ

作品解説

ラ・トゥールの作品は、「夜の画家」と「昼の画家」の2つの系統にわかれ、こちらは前者に属しています。

「夜の画家」の作品は、ろうそくによる光で照らされた夜の情景が多く、瞑想的で深い精神性を感じさせます。

『大工の聖ヨセフ』では、大工仕事をする聖ヨセフとそれを見守る幼いキリストの姿を通じて、労働や家族、キリスト教の信仰の価値を静かに伝えています。

この作品のように、光を遮る手などを配する手法をラ・トゥールはたびたび用いています。

フランシスコ会が広めた聖ヨセフへの信仰は17世紀に高まり、こうした聖家族画が数多く描かれました。

木材や釘は、十字架にかけられるキリストの将来を予感させるものになっています。