レンブラント『広つば帽を被った男』

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作品詳細

  • Title:広つば帽を被った男
  • Artist:レンブラント・ファン・レイン
  • Date:1635年
  • Dimensions:76.0×63.5cm(楕円形)
  • Medium:油彩、カンヴァス
  • Collection:DIC川村記念美術館

作品解説

オランダ、ライデンの裕福な家に生まれたレンブラントは、法律家にしようとした親の意向に逆らって画家となりました。

アムステルダムで当時さかんだった市民の肖像画を手がけて一躍人気画家になり、上流階級の出身であるサスキアと28歳で結婚します。

『広つば帽を被った男』はレンブラントが29歳のときの作品で、注文主の名前はわかっていません。もともとは夫婦の対の肖像画で、夫が向かって左、妻が右に置かれ、四角の板に描かれていました。17世紀末に楕円の肖像画が流行り、ともに切り抜かれたと推測されています。

妻の肖像の方は、『婦人の肖像(Portrait of a Lady)』として、現在アメリカのクリーヴランド美術館に所蔵されています。

レンブラントは斜め45度の角度で人物に光を当て、暗い部分は薄く、光の当たっている部分は厚く絵の具を塗り重ねて、明暗を際立たせるという手法で人物を描きました。

この作品は、従来レンブラント作とされてきましたが、1989年、レンブラント・リサーチ・プロジェクトからCランク(レンブラントが100%描いたものではないが、レンブラント工房の作品である)の判定を受けています。

当時は工房制作が普通に行われ、レンブラントのような売れっ子の画家は弟子を多く抱えて大量生産していました。

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