リンディスファーン福音書

アイルランドとノーサンブリア(イングランド北部)の諸修道院内に設けられた写本制作工房では、数々の福音書写本が筆写されました。

リンディスファーン福音書は、ノーサンブリアのリンデスファーン修道院で、7世紀末から8世紀初頭にかけて製作されました。当時の典礼において、福音書はキリストの生涯と教えを語る重要な書物でした。

イニシャルは章や節の最初をわかりやすく示すために色や形を変えた見出し文字から発展しました。

このリンディスファーン福音書「キリストのモノグラム」ではマタイ福音書第一章十八節の「キリストの誕生は次のようであった」という文の最初の3文字XPIがイニシャルとして大きく扱われています。

動物組紐文がXPIの形に合わせて変化し、その周囲を巴形の文様が埋め尽くしています。

アイルランドの写本装飾のこのような特徴は、大陸側の修道院の写本制作工房へと広がっていきます。