新印象主義

新印象主義

最後の印象派展となった1886年の第8回展では、はじめて参加したスーラやシニャックの絵画が注目されました。

スーラとシニャックは、1884年に開かれた第1回アンデパンダン展で出会いました。

スーラは明確な形態と構成を重視する古典主義的な資質を持った画家でした。彼がこの展覧会に出品した「アニエールの水浴」は、印象派風の主題でありながら、楽しげなにぎわいよりも静かな秩序が支配しています。

印象主義の光の表現はしだいに形態を失う傾向にありましたが、スーラは光の微妙な段階を的確にとらえることで、明瞭なフォルムを浮かび上がらせました。

シニャックはスーラの絵画理論と作品に感動し、ともに新印象主義の運動を始めます。印象主義の変革をより体系的で科学的なものにするための新印象主義の理論は、おもに4つから成っています。

1 純粋色による視覚混合
2 対象の視覚的な像を構成する色彩の諸要素の区別
3 これらの諸要素を対比やぼかしの法則にしたがって配置する
4 印象主義の自由奔放な筆触ではなく、点状の筆触によって色彩を並べる(点描)筆触分割

1891年にスーラが若くして亡くなった後は、シニャックが一人で運動を指導していきます。シニャックは筆触の単位をしだいに大きくし、画面をモザイクのようにしていきました。

新印象主義の影響

ゴッホやゴーギャンは点描で制作し、ブラックとピカソはスーラの幾何学的表現から着想を得てキュビズムを生み出します。

マティスらのフォーヴィズムは、シニャックの色の表現に影響を受けました。