アール・ヌーヴォー

19世紀末から20世紀初頭にかけて、デザイナーたちは時代にふさわしい新しい装飾芸術を追求しはじめます。

ジャポニズムやウィリアム・モリスのアーツ&クラフツ運動の影響、自然主義、象徴主義などが入り混じって、パリとブリュッセルでアール・ヌーヴォーが誕生しました。

「新しい芸術」を意味するアール・ヌーヴォーは、日本美術を扱う画商ビングが1895年に開いた店の名前に由来します。ビングは、ヨーロッパ工芸を復活させるためには、日本の美術・工芸のように自然の形態から学ぶ必要があると考えていました。

アール・ヌーヴォー様式の特徴は、植物などの有機的な形態を用いた曲線です。

植物や昆虫を自然のままに表現したエミール・ガレのガラス作品、優雅な曲線に覆われたガイヤールの家具、幾何学的な形と日常的な用途を結びつけたホフマンの銀器などは、当時の工芸的技術の粋が尽くされ、デザイナーの個性があふれています。