「ルカ福音書梗概」の冒頭部分。ZACHA/riae sacerdotii appa/ruit angelus(「聖職者ザカリアのもとに天使が現れた」)。 “ケルズの書③” の続きを読む
ケルズの書②
「ケルズの書」には、全ページ大で描かれたマタイとヨハネの肖像があります。
マルコとルカの肖像は当初はあったと思われますが、いつのまにか失われたようです。 “ケルズの書②” の続きを読む
ケルズの書①
「ケルズの書」は序と四福音書(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)の本文の写しと装飾で成り立っています。
「ケルズの書」は1007年、教会から盗み出されたと「アルスター年代記」にあり、その後発見されましたが、このとき写本箱や写本の一部が欠損しました。 “ケルズの書①” の続きを読む
リンディスファーン福音書
アイルランドとノーサンブリア(イングランド北部)の諸修道院内に設けられた写本制作工房では、数々の福音書写本が筆写されました。
リンディスファーン福音書は、ノーサンブリアのリンデスファーン修道院で、7世紀末から8世紀初頭にかけて製作されました。当時の典礼において、福音書はキリストの生涯と教えを語る重要な書物でした。 “リンディスファーン福音書” の続きを読む
アール・ヌーヴォー
19世紀末から20世紀初頭にかけて、デザイナーたちは時代にふさわしい新しい装飾芸術を追求しはじめます。
ジャポニズムやウィリアム・モリスのアーツ&クラフツ運動の影響、自然主義、象徴主義などが入り混じって、パリとブリュッセルでアール・ヌーヴォーが誕生しました。 “アール・ヌーヴォー” の続きを読む
アーツ&クラフツ
19世紀後半、機械の発達や都市の成長によって工芸の世界に転換期が訪れ、従来の手仕事による生産形態はしだいに居場所を失いつつありました。
それに対して危機感を感じ、「何が人間にとって正しい工芸やデザインか」「そのためには社会はどうあるべきか」を考え、実現のための具体的な方法を示したのがウィリアム・モリスでした。 “アーツ&クラフツ” の続きを読む
ナイーヴ・アート/素朴派
素朴派とは、独学で独自の画風を生み出した画家たちを指す名称で、特定のグループや流派の集まりではありません。
ルソーは素朴派のなかで最も有名ですが、税関に勤めながら絵を描く日曜画家でした。41歳でサロンにはじめて出品しますが、落選。49歳で仕事をやめ、創作活動に専念します。 “ナイーヴ・アート/素朴派” の続きを読む
デ・スティル
第一次大戦が終わると、オランダや東欧で前衛的な動きがさかんになってきます。その主要なメディアは、美術作品自体や展覧会というよりも、同人誌的な美術雑誌であり、これを土台にしたネットワークが、1920年代の美術動向を大きく左右することになります。
なかでも注目されたのが1917年にオランダのライデンで創刊された「デ・スティル」でした。「デ・スティル」とは、オランダ語でスタイル(様式)を意味し、この雑誌を発行したドゥースブルフを中心とするグループです。 “デ・スティル” の続きを読む
シュルレアリスム
シュルレアリスム(超現実主義)は、ダダの破壊精神を受け継ぎながら、夢や無意識の世界にも踏み込みました。合理的、科学的なものに縛られない世界、理性や意識にコントロールされていては到達できない無意識の世界に、解放された精神を見出そうとしたのです。
そのために自動記述(オートマティズム)という表現方法がとられました。 “シュルレアリスム” の続きを読む
ダダイズム
1916年、第一次大戦の混乱に嫌気がさして、中立国であるスイスのチューリヒに集まった芸術家たちによって、従来の芸術を根底から否定する過激なダダイズム運動が起こりました。
盛り場にあるキャバレー・ヴォルテールを舞台にして、詩人フーゴー・バル、トリスタン・ツァラ、リヒャルト・ヒュルゼンベックらは奇抜な扮装で登場し、観客への挑発的な行為を繰り返しました。
美術家では、抽象表現を模索するいっぽうで、紙をまきちらした作品などで偶然の法則を制作に導入したハンス・アルプが参加しました。 “ダダイズム” の続きを読む